自転車✕山登り
僕たちが、オープン当初よりずっと開催し続けている #ハテナサイクリングは、日曜日の午前中、数時間の間でローカルフィールドを楽しむショートトリップライドイベントです。
ここは京都市内。しかしながら流石は古都ってとこ。平安時代から区画が始まり今に至り、そもそも三方を山に囲まれ、都会⇔自然までがほど近くコンクリートだらけの都会の幹線道路からちょいと道を外れて5分も進めば、古い集落や旧道がまだまだ沢山あるもので。サイクリストにとっては実にありがたい。自転車を趣味として付き合うにはホント良い環境だと思います。
サイクリングに行くのは大好きだけど、もれなく立ち止まるのも大好きな我々。路面から視線を外して川沿いに目をやると、天ぷらにすると美味しいユキノシタ(春が収穫時)の群生地を発見。
絶妙なスピード感で、面白いスポットがあればすぐに停まれて、Uターンもちょちょいのちょい。クルマやバイクのスピードでは見落としがちな出会いがあるのは、小回りの利く自転車という乗り物の良い所ですね。
今回のルートは、オンロード⇒ハイク⇒グラベル⇒旧道へと。自転車で走れない山中は車体を担ぐ、そんな所謂 "パスハンティング" が含まれるBike and Hikeなコース。自転車を担いで山に入るなんてまた何故そんなシンドイ事を?と 揶揄されますが、わざわざやる人が少ないだけで、数十年前から既に日本の先人サイクリストがランドナーなどで行っていた行動。
サイクリングの醍醐味のひとつ「普通の道だけじゃ物足りない!もっと見た事ない景色を走りたい!より自然を間近に感じたい!」そんな真っ当な欲求を実直に行動に移せばこうなっちゃうよね?って感じでとても単純なものだと思ってます。
そんなこんなで担ぐ区間は、登山道のピークまで。短い距離だけど、勿論見た目の通りそれなりにしんどいしスタイリッシュさとかけ離れたもの。
だけど、僕はこの決してキャッチーとは思えない 酔狂な自転車の遊び方に妙な自由さを感じている。だんじりが盛んな南大阪で幼年期を過ごしつつも、街の文化の中心にあった祭りにハマることなかった 要は天邪鬼で陰キャな自分にとっては、いささかレコード屋で100円で投げ売られる誰も見向きもしないシングル盤に 自分だけの価値をみいだす時の喜びにちかい。
自転車屋で長く勤めておりますが、そもそも自分が自転車に興味をもったのは、レース的な要素でも勿論ファッションでもなく、そういった自分中心で付き合える開放的な部分なのです。
そんな事を思い出してくれるパスハンティング。自転車を担ぐだけなら、それなりの体力と好奇心さえあれば MTBのような特別な車種もテクニックもいらないし、歩行スピードだからこその新しい発見や自然をより近く感じれるのも面白いところ。また山の入り口でデポするのと違って、山の向こう側でまたサイクリングが再開できちゃうし、そもそも歩いてるだけだから 山サイクリングあるある地主やハイカーにも怒られることもない(笑)
因みに今回のトレイルは、終始カラっと渇いた路面で、あのいまわしきヤマビルもいなかった。
さてさてここからはお待ちかね。頂上から目的地までの区間はお楽しみの京都北山グラベル&旧道。そりゃあ最高に気持ちよいです。
ゴールは、僕たちが大好きな、山の中に突如あらわれる㊙絶景ポイント~某池。
あれ? いつものライドコースよりも30分も早く到着してる。歩くほうが早いなんてなんだか面白い。結果、休憩時間タップリ。この日は見事な快晴。最高の空気が流れていきました。
さて昼からは仕事。毎度イベント後は、マインドの切り替えがムズカシイ、、、。
PS:地元の狭い登山道では自転車は縦に背負うのがオススメです。横向きに背負うと不安定&周りの木々にバンバン当たります。